2014 年 24 巻 p. 59-67
大学入学者選抜方法の多様化に対応するため, 従来の教科・科目型試験とは異なる観点から受験者の能力を評価する「新しい試験」として, 言語運用力と数理分析力の問題を試作し, 問題評価のためのモニター調査を行った。本稿では, 特に言語運用力の問題の一部として作成された英語問題について, 問題内容と調査結果に基づいて分析した受験者の応答の特徴について報告する。分析の結果, 試作問題は概ね調査参加者の能力に適した困難度であることが分かった。また, 問題の選択枝を工夫することにより, 問題内容を変更せずに困難度を操作できることが分かった。