2018 年 28 巻 p. 221-226
山口大学では,平成28年度AO入試から配点比率を公表した。また,加点評価する資格や高校時代の諸活動についても公表した。この公表は山口大学の入試改革の一つとして調査書の活用を検討するものでもあった。本稿は,この入試変更前後の志願者,入学者の変化を分析することにより,今後の山口大学の入試改革の方向性を検討することが目的である。分析の結果,入試変更により志願者層の変化がみられたものの,入学者層の変化はみられなかった。評価に関する公表は志願者に対してメッセージ性があったと評価する。