2020 年 30 巻 p. 186-191
現在の大学入試は受験者にとって受け身であり,特に学力3要素のうち主体性に関わる能力・資質を評価することは難しい。そこで調査書の活用が求められているが,公平性の観点から困難である。この課題を解決するために,コンピテンシー評価を導入する。本学が求める人材像をコンピテンシーとして定義し,各コンピテンシーにルーブリックを設定した。これらのルーブリックに基づいて高校教員が受験者の多様な学びを評価することを支援し,大学入試で活用するための「フロンティア人材評価システム」を開発した。今後,実際の大学入試に導入し評価・改善していくとともに,日常的にコンピテンシー評価を記録する電子ポートフォリオとそのデータを集約する電子調査書などを開発していく。