2021 年 31 巻 p. 299-305
信州大学では,地方国立大学として志願者数を維持しつつ,入学者受入れの方針に沿う学生を確保するにはどうすべきかを継続的に検討しており,入学時アンケートを用いた検証を行ってきた。しかし,このアンケートは本学入学者のみ対象であり,志願者動向を検証するためには,より多く回答を集めて分析する必要があった。そのため,2019年度入試より導入したWeb出願システムにアンケートを組込み,本学未入学者からも回答を得た。本研究ではそれを用い,志願者の出願大学決定における高校教員の影響を検証した。その結果,志願者の出身地によって異なる回答傾向が見られ,高校教員の影響の強弱で広報の方法を変える必要があること等を確認した。