大学入試研究ジャーナル
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高大接続事業「医学部体験授業」の効果の持続の可能性
山田 恭子高山 千利清水 千草田中 寛二
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2024 年 34 巻 p. 175-181

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抄録

本稿では,「医学部体験授業」の効果の持続性について検証した。この体験授業では医学部の授業や実習の体験,医療研究に関するレクチャー等が実施される。参加した高校生や医学科生のアンケートからは,動機づけの維持・向上と医師・医学部へのイメージや意識に肯定的な変化が見られ,その効果は持続している可能性があることがわかった。将来像やキャリアプランについてはこれら 2 つほどではないが,一部の参加者では変化があり,持続している可能性が示された。医学部体験授業における医学部や医師の「実際のところ」を体感することにより一時的な効果だけでなく,その効果は持続し,特に人生目的意識の向上やバーンアウトの防止につながる可能性が高いと考えられる。

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