2002 年 11 巻 2 号 p. 83-87
1996年から2001年までの6年間に来院したウサギ212例のうち、39例に切歯や臼歯の歯冠に過剰伸長がみられた。臼歯の過剰伸長が認められた症例は39症例中24症例であった。その多くは非特異的な臨床症状しか示さなかったので、口腔内検査の必要性が示唆された。過剰伸長した歯冠部分の切削や切断処置を施した後の経過は、数回の治療以降は再発が停止して良好な咬合関係が維持できる症例、定期的な治療の継続を必要とする症例など様々で、処置後の経過観察とインフォームドコンセントが重要と思われた。