動物臨床医学
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Case Report
リウマチ性心疾患を随伴した関節リウマチ罹患犬の1例
千葉 達成佐々木 恵千葉 知江町田 登
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2004 年 13 巻 2 号 p. 83-88

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抄録

3歳、雄のチワワが歩行困難を主訴に来院した。本症例は2歳時にすでに跛行が認められており、次第に症状が悪化して歩行不能に至った。単純X線検査で両側の手根関節および足根関節にびらん性関節炎が認められた。関節病変以外には、心エコー検査により弁膜の肥厚・逸脱に伴う僧帽弁閉鎖不全症が認められた。変性ウサギIgGを用いたリウマチ因子の検出結果は陰性であり、関節包の生検でも関節リウマチを確定する所見は得られなかったが、X線および心エコー所見から僧帽弁傷害を随伴した関節リウマチと仮診断した。関節リウマチおよび僧帽弁閉鎖不全症に対する内科的治療を実施したが症状は進行性に悪化し、6カ月後に肺水腫のため死亡した。病理学的検索の結果、関節リウマチならびにリウマチ性心疾患(心内膜炎、心筋炎および心外膜炎)と確定診断された。

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© 2004 動物臨床医学会
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