動物臨床医学
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Case Report
緊急手術を行った兎の子宮出血の4例
斉藤 久美子長谷川 篤彦
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キーワード: 貧血, , 子宮出血
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2004 年 13 巻 2 号 p. 77-81

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抄録

子宮からの出血および重度の貧血(PCV≤19%)を呈した兎4症例に遭遇した。全例で食欲は低下ないし廃絶し、また元気も低下ないし消失していた。3例では子宮出血による著しい血尿が認められ、緊急に卵巣子宮全摘出術を行った。これらは子宮内膜過形成であった。重度の貧血にもかかわらず血尿がみられなかった1例も緊急手術を施したが、これは子宮捻転を伴った子宮水腫であった。また貧血の症例の手術において輸血と酸素療法は極めて重要であると思われた。血尿のみられた1例は術後3日目に死亡したが他の3例は救命することができた。

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© 2004 動物臨床医学会
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