動物臨床医学
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Case Report
血球貪食症候群を伴った犬の大型未分化細胞性リンパ腫の2例
下田 哲也安川 邦美大東 勇介政次 英明森下 啓太郎中道 潤福井 健太
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2009 年 18 巻 2 号 p. 41-46

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抄録

再生性貧血と血小板減少症がみられた2例の犬において顕著な脾腫が認められた。超音波検査において脾臓に腫瘤性病変が確認されたため,脾臓の摘出を実施した。脾臓病変部の細胞は通常のリンパ腫細胞とは明らかに異なり,大型で細胞質は広く,好塩基性が強く,空胞がみられた。さらに血球の貪食像がしばしば認められた。病理組織学的に組織球肉腫(HS)が疑われた。しかしPCR解析によりT細胞およびB細胞のクローン性の増殖がそれぞれの症例で証明された。細胞の形態学的特徴から新Kiel分類により大型未分化細胞性(Large cell Anaplastic)リンパ腫と診断した。

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© 2009 動物臨床医学会
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