動物臨床医学
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症例報告
小腸部分切除と化学療法により長期生存が得られた大顆粒リンパ球性(LGL)リンパ腫の猫の1例
小野 高宏桑原 知江照沼 澄恵松川 拓哉
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キーワード: , LGLリンパ腫, ロムスチン
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2012 年 21 巻 4 号 p. 185-189

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抄録
12歳の雑種猫が嘔吐と食欲不振を主訴に来院した。血液検査では肝酵素の上昇が,超音波検査では腸管膜リンパ節の腫大と消化管腫瘤が認められた。第6病日に小腸腫瘤を含む小腸部分切除と肝臓の生検を実施した。病理組織学的検査により,肝臓への浸潤を伴った消化管のLGLリンパ腫と診断した。術後化学療法としてロムスチンを第18病日から投与した。第61病日には腸間膜リンパ節の腫大が消失した。しかし,第156病日に再燃が認められ,再導入を試みるも第197病日に死の転帰をとった。
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© 2012 動物臨床医学会
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