動物臨床医学
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症例報告
メチシリン耐性Staphylococcus intermedius groupが分離されたフェレットの1例
宮本 忠嶋田 恵理子木村 唯角本 舞宮本 明奈鳩谷 晋吾
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2016 年 23 巻 2 号 p. 76-78

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抄録

メチシリン耐性(MR)Staphylococcus intermedius group (SIG)の世界的な急増が犬と猫で問題になっているが,これまでフェレットにおけるMRSIGの分離報告例はない。今回,4歳齢,去勢雄のフェレットが排尿回数の増加と血尿を主訴に来院し,尿からMRSIGが分離された。このMRSIGはクラブラン酸・アモキシシリン,セファレキシン,セフジニル,エリスロマイシン,クリンダマイシン,ゲンタマイシン,オフロキサシン,ホスホマイシンに耐性で,ドキシサイクリンとクロラムフェニコールに感受性であった。本症例はエンロフロキサシンの投与では治癒させることができなかったが,ドキシサイクリンの投与にて完治させることができた。フェレットにおいても薬剤耐性菌の存在に留意する必要があると考えられる。

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