動物臨床医学
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症例報告
シリコンTチューブ留置にて管理した猫の気管狭窄の1例
城下 幸仁飯野 亮太
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キーワード: , 気管狭窄, Tチューブ
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2019 年 28 巻 1 号 p. 25-29

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抄録

猫の気管狭窄は概して予後不良である。11歳の雌の雑種猫が持続性喘鳴を伴う気管狭窄の精査加療のため当院呼吸器科に来院した。喉頭気管鏡検査にて頸部気管内に全周性粘膜肥厚を認め,生検とブラッシング後,気管狭窄部に切開を施しシリコンTチューブを挿入した。ただちに喘鳴は改善した。生検標本の鏡検にて慢性炎症性肥厚と判明した。Tチューブ抜管まで4カ月間,この猫は内科療法併用にて管理し無症状に過ごした。さらに抜管後480日間,呼吸症状なく生存した。

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