日本土壌肥料学雑誌
Online ISSN : 2424-0583
Print ISSN : 0029-0610
窒素の視点からみた登熟期間の剪葉処理がダイズの百粒重および子実重に及ぼす影響
松田 裕之森 静香藤井 弘志
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2012 年 83 巻 2 号 p. 133-138

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抄録
夏期の気象条件(高温,台風)や病害虫に起因する登熟期の早期落葉がダイズの子実重および百粒重に及ぼす影響を窒素の視点から調査するため,2004年は成熟期の20日前・15日前・10日前に,2006年は成熟期の20日前・15日前・9日前に葉身と葉柄を剪除処理(以下剪葉処理という)した.1)剪葉処理時期が早いほど剪葉した葉身と葉柄の窒素蓄積量が多く,成熟期の茎,莢および子実の窒素蓄積量は少なくなったが,両者の合計値に差はなかった.2)単位面積当たり粒数は,粒径5.5〜7.3mmでは剪葉処理時期が早いほど増加し,粒径7.9mm以上では剪葉処理時期が早いほど減少する傾向を示した.百粒重は年次により傾向が異なり,粒径5.5〜7.3mmでは2006年のみ15日前処理区および20日前処理区で低下した.粒径7.9mm以上では,2004年は15日前処理区および20日前処理区で,2006年は20日前処理区で低下した.
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© 2012 一般社団法人日本土壌肥料学会
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