2018 年 89 巻 1 号 p. 19-25
傾斜畑におけるカバークロップによる137Cs流出抑制効果を検証するために,東北農業研究センター内の淡色アロフェン質黒ボク土の圃場および川俣町山木屋地区にあるマサ土の客土された除染後圃場において,土壌侵食モニタリングを実施した.いずれの圃場においても,カバークロップ栽培区の土砂流出量および137Cs流出量は,管理耕起区やダイズ栽培区に比べて1オーダー低い値に抑制された.山木屋地区における試験では,ベッチ区はPe+Kb+Wc区に比べて,播種後数ヶ月間の地表面被覆率が低く,その時期(12月まで)の降雨イベントによる137Cs流出量が8倍高くなった.翌春後は両区の差は小さくなり,いずれの草種を選択しても,大きな流出抑制効果が見込めることが示された.