北海道矯正歯科学会雑誌
Online ISSN : 2432-6747
Print ISSN : 0916-202X
外科的矯正治療へのクリティカルパス導入に関する研究
佐藤 嘉晃高田 賢二岡本 亨梶井 貴史山崎 篤豊泉 裕山方 秀一山本 隆昭大畑 昇井上 農夫男飯田 順一郎
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2002 年 30 巻 1 号 p. 46-50

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抄録
顎変形症に対する外科的矯正治療全般にわたってクリティカルパス法を導入する際の考慮点を、治療期間の観点から検討し以下の結果を得た。1. 北海道大学歯学部附属病院における顎変形症に対する平均治療期間を呈示した。初診から診断までの期間:1.8か月、術前矯正治療期間:19.8か月、外科手術にかかわる期間:5.0か月、術後矯正治療期間:11.0か月 2. 術前矯正治療期間が最も長く、治療期間のばらつきが大きかった。3. 術前矯正治療期間は、抜歯を行った群(平均22.0か月)に比して、行わなかった群(16.7か月)で有意に短かった。以上より、特に術前矯正治療にクリティカルパス法を導入することが有効であると考えられた。また、顎変形症という同一疾患に対する治療であっても、方針によっては2種以上のパスが必要であることが示唆された。
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© 2002 北海道矯正歯科学会
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