道徳と教育
Online ISSN : 2435-1199
Print ISSN : 0288-7797
道徳科における 指導と評価の一体化を目指して
富岡 栄
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 338 巻 p. 99-

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抄録

評価が道徳の特別の教科化により注目されるようになったが、その関心の中心は評価に関する記述文であり、評価の意義を理解し指導に生かす意識は薄い傾向にある。本来、評価は指導の改善に資する役割を担っており、指導と評価の一体化を図っていくことが課題である。この課題解決に向け、まず、ねらいの明確化を図る必要性や重要性を述べた。さらに、ねらいの明確化を図る方途として方向目標と具体目標を設定することを提案した。方向目標はこれまで一般的に表記されてきたものとし、具体目標は道徳科の目標に示されている四つの内容㋐道徳的価値の理解、㋑自己を見つめる、㋒(広い視野から)多面的・多角的に考える、㋓自己(人間)の生き方について考える、を基本として設定した。そして、この具体目標を評価していくための評価規準を示した。また、この提案に対する具体例を例示した。以上のように指導と評価の一体化を図っていくための道筋について論じた。

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© 2020 日本道徳教育学会
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