道徳と教育
Online ISSN : 2435-1199
Print ISSN : 0288-7797
道徳科の主体的・対話的で 深い学びを促すICT の活用と その学習効果に関する一考察
幸阪 創平
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 339 巻 p. 71-

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抄録

新型コロナウィルスの感染拡大により、ICTの活用は教育現場の喫緊の課題となっている。また、 Society 5 .0に向けた学校教育の在り方を考える上でも教育情報ツールは必要不可欠である。しかし、全国規模で見てもその環境整備や授業実践は乏しい。特に、道徳科においては、従来の活用形態として映像やBGM等の教材提示が挙げられる。しかし、このような教師主導的な活用だけでなく、これからは児童の主体性を生み出す活用が求められる。そこで、本実践研究では、主体的・対話的で深い学びを促すICTの活用とその学習効果について考察することを目的とした。そのために、道徳科の主体的・対話的で深い学びを検討し、学びを促すためのICTの活用の目的を定立した。そして、2つの検証授業からその学習効果を分析した。結果、ICTの活用を通して、少数意見に含まれる言葉の可視化から問題意識を引き出したり、情報の共有化から自己表現の多様性を高めたり、自己の振り返りを深化させたりすることができた。

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© 2021 日本道徳教育学会
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