抄録
ビニールハウス内で栽培された数種の野菜の幼植物をしゃ光処理し, しゃ光によって生長函数がどのように変化するかを比較した.試験1のキュウリ, ナス, レタス, ハツカダイコンは6回, 試験2のキャベツは29回, ミツバは27回いろいろな時期に生長解析したが, 気象要因の平均値はナスを除いてほとんど同じであった.白寒冷しゃ1枚のしゃ光によって, 試験1ではNARが16%減少し, LWRは変わらず, SLAは6%増加し, RGRは10%減少した.試験2ではNARは14%減少し, LWRは変わらず, SLAは5%増加し, RGRは10%低下した.RLGRはミツバのみ8%増加し, ULwRの変化はすべての供試野菜でRGRの変化とほとんど同じであった.器官別のRGRにおよぼすしゃ光の影響では, 根のRGRの低下がもっとも大きかった.調査回数の多いキャベツとミツバにおいて, 昼間平均気温によって高温期と低温期に分けしゃ光の影響を検討したところ, とりあげた生長函数はいずれも気温の影響を受けなかった.これらの結果から野菜の生育に及ぼすしゃ光の影響は, 短期間ではすべての野菜で, 長期間では陽地植物間でほとんど同じであると思われた.