生物環境調節
Online ISSN : 2185-1018
Print ISSN : 0582-4087
ISSN-L : 0582-4087
有機物施用した塩性土壌における塩の行動変化
坂上 寛一Gholamhossin SHOKOHIFARD浜田 竜之介松本 聰
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 26 巻 2 号 p. 45-51

詳細
抄録
有機物の施用がかんがいによって起こる土壌中の可溶性塩類の移行, 集積に対してどのような影響を与えるかを知るため, 実験室における土壌カラムを用いたモデル実験によって検討した.土壌カラムの中間層として, 家畜廐肥あるいは落葉堆肥を施用した処理区と, 土壌のみの無処理区を設けた.かんがい水による塩類の垂直方向への移行はすべての土壌カラムで認められたが, 塩の土壌中での移行の様相は, 土壌に有機物施用を行ったか否かで異なった.土壌中での塩の移行はカルシウムよりもナトリウムのほうが速いことを認めたが, このことはナトリウムイオンのほうがカルシウムに比べて土壌コロイドへの吸着が弱いことなど, ナトリウムイオンの物理化学的性質によるものと思われた.有機物には陽イオンをその構造内に保持する能力のあることが認められ, この能力は用いた有機物の中では家畜厩肥でもっとも高いことが示された.
著者関連情報
© 日本生物環境工学会
次の記事
feedback
Top