生物環境調節
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キュウリの生育および無機栄養に及ぼす根温ならびに夜間気温の影響
I.生育に及ぼす影響
橘 昌司
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1988 年 26 巻 2 号 p. 61-67

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抄録
冬季の施設栽培における暖房コストを低減する目的で低温栽培の可能性が研究されており, トマトなどでは地温を高く維持することによって夜間の気温を下げることが可能であることが明らかにされている.本研究では, 根温と夜間気温を種々に組合せた条件下でキュウリを栽培し, 低夜気温によるキュウリの生長抑制が高根温によって補償されるかどうかを調べた.根温は13°~28℃の4水準, 夜間気温は12°~22℃の3水準とし, 日中気温はいずれも27℃とした条件下でキュウリ幼植物 (品種, 久留米落合H型) を7日間栽培した.その結果, キュウリの生長は夜間気温にかかわらず根温が高いほど良好となったが, 高根温による生長の促進は夜間気温が高いほど顕著であり, 夜間の気温が低いと高根温の葉面積増大効果が著しく制限された.これらのことから, キュウリでは, 少なくとも初期生長においては, 夜間の低気温による生長の抑制が地温を高めることによって補償される可能性は小さいと考えられる.
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© 日本生物環境工学会
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