抄録
ドナリエラにおいて, 低浸透圧ショックで生じるグリセロール異化におけるCa2+とタンパク質リン酸化の関与につき検討した.機械受容Ca2+チャネル阻害剤であるGdCl3によりグリセロール異化は阻害された.また, プロテインキナーゼ阻害剤であるK-252aおよびスタウロスポリンによってもグリセロール異化は阻害されたが, チロシンキナーゼのみを選択的に阻害するアーブスタチンではグリセロール異化は影響を受けなかった.したがって, ドナリエラにおける低浸透圧ショック下のグリセロール異化にいたる情報伝達系において, 細胞内Ca2+濃度の上昇, ならびにK-252aおよびスタウロスポリンによって阻害を受けるプロテインキナーゼの関与が示唆された.