生物環境調節
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電気分解陽極水噴霧による作物病害防除に関する基礎研究 (3)
―電気分解陽極水およびpH・有効塩素濃度調節水の噴霧がキュウリうどんこ病発病度および葉やけ様生理障害発生葉率に及ぼす影響―
富士原 和宏土井 龍太飯本 光雄谷野 章
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2000 年 38 巻 1 号 p. 33-38

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抄録
本研究の第一の目的は, 陽極水噴霧がキュウリうどんこ病の防除効果および生理障害の発生に及ぼす影響を調べることであった.結果として, 防除効果については前報 (Fujiwara et al., 1998b) のキュウリベと病に対する場合と同様に有意な効果が認められ, 生理障害の発生についても前報と同様に有意な発生が認められた.第二の目的は, 蒸留水にHClおよびNaClOを添加して作製した水 (調節水) を, 陽極水のpH, ACC, ORPなどの因子が病害防除効果や生理障害の発生に及ぼす影響を定量的に評価するための擬似陽極水と見なすことの妥当性を検討することであった.結果として, 陽極水および調節水を噴霧したときのキュウリうどんこ病の発病度および生理障害発生葉率の推移・程度が同様であったことから, 調節水をそのような目的において擬似陽極水と見なすことは妥当であろうと考えた.
本研究の一部は平成9年度千葉大学大学院自然科学研究科共同研究経費および平成11年度文部省科学研究費 (課題番号: 11760181) の補助を受けて行った.
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© 日本生物環境工学会
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