生物環境調節
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春コムギの生育に及ぼす水分および光強度の影響
玉置 雅彦今井 勝モス D.N.
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2001 年 39 巻 2 号 p. 103-109

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抄録
水分供給量と光強度が春コムギの生育に及ぼす影響を, 人工光グロースチャンバー内に設置した水分供給制御装置を用いて検討した.葉の水ポテンシャルを処理開始後5日目から40日目までにわたって測定したところ, 処理日数の経過とともに低下した.光強度が葉の水ポテンシャルに及ぼす影響は, 水分供給量が少ない場合大きくなり, また, 水分供給量が葉の水ポテンシャルに及ぼす影響は, 光強度が高い場合大きくなった.弱光下では, 水分供給量が分げつの発生とその後の発育に及ぼす影響は小さかったが, 光強度が高くなると水分供給量に対する分げつの反応は大きくなった.さらに, 水分供給量により光に対する分げつの反応は有意に影響を受けた.分げつ発生数の差は主にTO, T1, T2分げつから発生した分げつ数の差に基づくものであった.実験に用いた範囲の弱光 (100~200μmol m-2 s-1PPFD) 下では, 水分供給量の差が有意に作物体の生育に影響を与えることはなかったが, 光強度の水準が高くなると, 主茎の葉数を除いて生育は水分供給量の増加に伴って旺盛になった.また, 水分供給量が多くなると生育は光強度の増加に伴って旺盛となった.このように, 春コムギの生育に対して, 水分供給量と光強度との間に強い交互作用がみられた.
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© 日本生物環境工学会
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