抄録
我が国の社会資本整備について,①研究成果が実社会に活かされていない,②事後評価されていないという現状がある.これらを解決するために,(1)行政の人数を増やす,(2)行政が学会に参加したり,論文を発表したりすることで評価される仕組みをつくる,(3)学会が中心となって地域住民の環境への関心を高める,(4)予算を複数年度(事業前・事業中・事業後)にまたがって要求できるようにする,(5)事後評価し,フィードバックする仕組みをつくることを提案した.市民,行政および学会が双方向で協働し,かつ順応的管理をすることによって,将来の世代のために持続可能で,豊かな,安心して暮らせるまちづくりをしていかなければならない.