2004年12月に, 高知県春野町にある四国霊場88寺34番札所種間寺境内にあるソテツやスギの根際や鐘楼の石垣周辺の落葉, 腐植そして土壌などを採取した.抽出したササラダ二の中からScapheremaeus tosaensis sp. nov.トサスッポンダニ(新称)を発見し記載した.黒い胴感毛, 突出することのない肩部分, 後体部の周縁部内前部中央の大きく角型の明斑, 後体部後端部の大きな凹み, そしてはめ込み状の形をした脚毛の存在などにより他の同属種から区別できる.同属の既知85種には樹冠部分や1,000m以上の高地や絶壁の蘚苔, 地衣類など, また鳥巣などから発見された場合が多かった.しかし当新種は太平洋の波打ち際から遠くはない海抜約10mほどの土壌表面から採集した事は興味深い.