抄録
本研究では,カンボジア農村部の貧困家庭や女性世帯主家庭など多様な社会属性の世帯を対象に,飲用水・生活用水の水質分析を行った。同時に村人へのインタビューを通じて村内の水質管理に関する取り組みを調査した。その結果,用途や保存方法が類似していても大腸菌による汚染には世帯間で差が見られ,世帯属性によって水質リスクが異なる可能性が示された。また,村内での水衛生講習等の活動も確認され,リスク対策に活用しうる知見を得た。本研究は地域文脈を踏まえた水質モニタリングや支援の設計に資する実践的視点を提供する。