脱炭素の実現に向けた再生可能エネルギー導入をめぐりグリーンジレンマが生じている。直近の調査では最近 5 年間の地域トラブルが増加傾向にあり再生可能エネルギーが迷惑施設化する傾向にある。これを受けて自治体では立地規制,許可制,事前協議手続き,説明会の義務化など規制強化の動きが広がりつつあり,トラブル回避の点では効果が見込める一方で脱炭素の実現が危ぶまれる状況にある。そこで国では地域との合意形成を図りながら円滑に事業を進めることをねらいとしてゾーニング事業などに取り組んでいる。本稿ではこれらの現状を概観した上で課題を整理することを試みる。