抄録
地形風土,歴史・文化,生活と経済活動が調和した土地利用が良好な景観を生む。景観は地域に固有であり,地域ごとに景観計画の運用がある。初期の景観計画では運用目的を明確にし,土地利用と連動させる多様な試みがあったが,自治体に多くの判断が委ねられ,実際にはうまく機能しない計画も見られた。縮退期の経済活動やライフスタイルの変化に伴う土地利用の変容に対して,景観計画を総合的に地域のあり方を構想し空間指標を示す計画とし,届出制を活用することで,規制制度というよりも,景観として現れる地域の変化を調整する仕組みととらえるところに,景観計画による土地利用管理の可能性がある。