抄録
本研究では,和歌山県が管理する橋梁を対象にして,橋梁,経過年数,健全度を踏まえた更新需要をもとに木造利用ポテンシャルを推計した。また,更新期を迎えた既設橋梁を,構造用集成材を主要部材として用いた木橋に架け替えたときのGHG削減効果を評価した。その結果,1)対象橋梁を木橋に架け替えることで,中長期的な木材需要の創出が可能であること,2)具体的には,橋長30m未満の橋梁を対象とした架け替えにより,2030~2050年における和歌山県の累積木材需要量は2020年時点の素材生産量から17%拡大すること,3)橋梁の主要な部分に木材を利用することで,従来建設資材で構成される橋梁への架替よりもGHG排出量を約26%削減できること,が明らかになった。