抄録
わが国では労働安全衛生法令の領域において,環境をコントロールし化学物質の発散を抑えることが困難な場合に,作業者へフィットテストをさせ適切なマスクの着用を確認することで,化学物質の曝露低減を実現する対策が提示された。本研究では定性および定量フィットテストを実施し105名のデータを得た。過去にフィットテストの経験がある者は4名であり,フィットテストの普及が十分でない現状を確認した。また,定性および定量試験での結果から最初の動作(通常の呼吸および前屈)でそれぞれ不合格者が8名および84名となり,フィットテスト実施前の適切なマスク着用指導の重要性が示唆された。