1963 年 21 巻 5 号 p. 143-147
前報において, ソルビトールがビタミンB2節約作用を有するだろうと推察したが, 飼料中のB1量を制限したので, ソルビトールにより合成されたB1の影響も加味されている恐れがあつたので, 今回はその影響を除くためにB1を十分量与えて実験した結果, 推察通りにソルビトールがB2節約作用を有することを確認した。
また, ソルビトールのB2節約作用機構が coprophagy によるものか否かを知るために, Barnes ら考案の糞食阻止装置である tail cup method を用いて, シロネズミの成長を観察したが, この方法は種々の欠陥があり, B2節約作用を解明するための装置として適当なものとは考えられず, 従つて, B2節約作用が糞食によるか否かを決定することはできなかつた。