栄養学雑誌
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妊婦への継続的栄養指導の有効症例
摂食障害の予後
丸山 智美山本 由子鈴江 緑衣郎
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2000 年 58 巻 3 号 p. 137-139

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抄録

外来通院中の摂食障害経験妊婦 (33歳) を対象に, 出産までの40週間, 継続的栄養指導を行い, 成熟正常児出産への効果を検討した。妊娠初期から体重, TP, Alb, T-cho, Ht, MCVによる栄養評価やエネルギー, たんぱく質, 脂質, 糖質, カルシウム, 鉄, ビタミンB1, ビタミンB2, ビタミンC, 食塩, 食物繊維の栄養素摂取量評価を試み, 異常所見がみられた場合には, 輸液療法導入も含む栄養摂取と, 医師による適切なカウンセリングにより摂食障害再発回避の必要がある。摂食障害経験者が妊娠した場合には, 成熟正常体重児出産を目的に, 妊娠初期から出産までの長期的栄養管理が必要であると思われた。

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