抄録
 近年、CPU高性能化に伴いプリント基板上の信号伝送速度はGHz領域に突入してきた。PCI-ExpressやシリアルATAは、その代表的なPC標準の高速差動信号であり、さらなる高速化に突き進んでいる。 本稿では、Cell Broadband Engine (以降Cellと略記) を使ったGHz帯高速差動信号の評価手法を紹介する。Cellの高速差動信号には、チップ間の高速通信を行うFlexIO(5Gbps/pin)と、高速メモリ(XDR)とやりとりをするXIO(3.2Gbps/pin)がある。FlexIOとXIOのシステム評価を元に、オシロスコープによる評価の限界や新しい評価手法を紹介する。また、新しい評価手法を使った高速差動信号の伝送品質の比較を紹介する。