西日本皮膚科
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治療
1%インドメタシンクリームのサンバーン抑制効果の検討
西岡 和恵金子 信幸小笠原 万里枝太田 貴久
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1987 年 49 巻 5 号 p. 898-901

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抄録
健康成人男子20人において, インドメタシンクリームの抗炎症作用によるサンバーン抑制効果を, ステロイド外用剤である吉草酸ベタメタゾンクリームと比較するとともに, 紫外線遮断剤として強いサンバーン防御作用を有することが知られているパラアミノ安息香酸液による抑制効果とも比較検討した。UVB照射時のMED, および浮腫を伴つた紅斑を発生する最小の紫外線照射量を検討したところ, その紫外線紅斑発生の抑制効果は, パラアミノ安息香酸が卓越しており, ついでインドメタシンクリーム, 吉草酸ベタメタゾンクリームの順であり, 浮腫を伴つた紅斑の発生を抑制する面では, インドメタシンクリームは吉草酸ベタメタゾンクリームにくらべ優れていることがうかがわれた。ステロイド外用剤使用による副作用発現の可能性も考慮にいれると, サンバーンにおいてはインドメタシン外用の方が, ステロイド外用よりも適切な治療と考えられた。
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© 1987 日本皮膚科学会西部支部
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