抄録
Sn-Pb合金めっきは電子部品の端子部分へ広く使用されている。Pbは、めっきの融点低下やウィスカ防止のために添加されているが、環境配慮の面からPbの使用を規制する動きが進んでいる。ヨーロッパでは2006年に全廃される予定となっているが、未だSn-Pb合金めっきに変わる有力なめっきは開発されていない。本研究では、Sn-Pb代替めっきの候補である合金系めっきおよび純Snめっきについて各種評価を行った。ウィスカの発生を調査するために行った加速試験(高温高湿試験・熱サイクル試験)においては、いずれのめっき種においてもウィスカの発生が認められた。その発生傾向は、めっき種やリードフレームの素材、および加速試験の種類により異なることが解った。さらにウィスカの発生を抑制する方法として、純Snめっきの構造を変えてめっきを行い、同様に加速試験を行ったところ、ウィスカの発生が抑制されることが解った。