学会誌JSPEN
Online ISSN : 2434-4966
プロジェクト報告
半固形化栄養剤注入における新誤接続防止コネクタ(ISO80369-3)のユーザビリティー評価 ―ヒトによる官能評価試験―
丸山 道生飯島 正平石橋 生哉犬飼 道雄居石 哲治川崎 成郎倉田 なおみ鈴木 裕田部井 功千葉 正博中村 悦子東口 髙志
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2019 年 1 巻 2 号 p. 98-103

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抄録

【目的】世界標準規格の誤接続防止コネクタ,ISO 80369-3の本邦への導入が厚生労働省から発表された.新コネクタの胃瘻カテーテルは接続部の内腔の口径が小さく,粘度の高い半固形化栄養剤を注入可能か,ユーザビリティ試験を行った.【方法】日本静脈経腸栄養学会誤接続防止コネクタ検討ワーキンググループを中心に,2種類の半固形化栄養剤注入に関して,現行コネクタとISOコネクタの比較官能試験を高齢者と看護師(各8名)を対象に行った.【結果】半固形化栄養剤をシリンジで注入する場合の「負担感」と「問題なく注入できるか」という官能試験では,ISOコネクタは現行のコネクタと同等であると考えられた.【結語】新コネクタに移行しても,半固形化栄養剤は現行のコネクタと同様に使用可能である.今後も,日本静脈経腸栄養学会は病院や施設,在宅におけるISOコネクタへの移行を,安全かつ速やかに行う体制づくりを実施していく.

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© 2019 一般社団法人日本臨床栄養代謝学会
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