学会誌JSPEN
Online ISSN : 2434-4966
施設近況報告
嚥下内視鏡導入による嚥下機能評価が栄養投与方法に与える影響―嚥下内視鏡導入前後の調査から―
絹川 雅夫相澤 聡一阪口 美穂佐竹 陽仁難波 ひとみ鈴木 沙央里長岡 万里絵斎野 容子三松 謙司
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2020 年 2 巻 2 号 p. 163-167

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抄録

当院の栄養サポートチーム(nutrition support team:以下,NSTと略)は,嚥下機能評価に嚥下内視鏡検査(videoendoscopic evaluation of swallowing:以下,VEと略)を導入した.入院患者でNSTがVEを実施した20例で,患者情報や嚥下内視鏡検査スコア基準による嚥下機能評価や栄養投与方法について調べた.嚥下内視鏡検査スコア評価基準は4点以下5例,5~8点6例,9点以上9例で経口摂取困難の患者が多かった.栄養投与方法はVE前/後で,中心静脈栄養法5/6例,末梢静脈栄養法 7/0例,経腸栄養法5/10例,経口栄養法3/4例で末梢静脈栄養法は減少して経腸栄養法は増加した.当院のNSTは嚥下内視鏡検査スコア基準による嚥下機能評価で経口摂取の可能性を判定して,それは患者の栄養投与方法を選択する一助となった.

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© 2020 一般社団法人日本臨床栄養代謝学会
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