抄録
1990年代の液晶物質における電子性伝導の確立によって、液晶物質が自己組織化を示す高品質な有機半導体として位置づけられることが明らかとなった。その後の研究により、その電荷輸送特性は液晶相の秩序化に伴って向上し、高次の液晶相では有機多結晶薄膜に匹敵する高移動度を示すことが明らかにされている。しかし、一般に液晶物質の合成では液晶相が出現したとしても高次の液晶相を実現できるかどうかは合成してみなければわからない場合がほとんどである。本発表では、高次の液晶相を実現するための、基本的な考え方について議論し、その実例を示す。