抄録
実験的糖尿病 (alloxan, cortisol, glucose) における肝, 腎G-6-Paseの活性の変動を, 組織化学的, 膵ラ氏島の態度, PGI活性, 血糖の変動と合わせ検討し, さらにヒト糖尿病肝, 腎をinsulin加療前後について同一人について比較検討した.cortisol, alloxan糖尿病では糖新生充進を反映した.glucose負荷糖尿病では過血糖のみが酵素活性を司どる因子でないことを示唆した.ヒト糖尿病ではinsulin加療後は加療前に比し肝, 腎ともG-6-Pase活性の低下を認めた.