抄録
自走能力を持ち,水深1,000m までの観測が可能な水中グライダーは,国内でも徐々に導入されつつある.その観測実
績から,沖合域での観測展望と沿岸域への展開の可能性について議論する.水中グライダーは,水平観測間隔が数キロメートル以下の高解像度観測が可能である一方,その巡航速度の限界から,単独機による観測よりも複数機あるいは係留系などと組み合わせた観測システムの一部として用いることが有効であると考えられる.また,漁業活動が盛んな日本の沿岸域への展開を考えると,水中グライダーの小型化が必要である.国内で開発されつつある水中グライダーの技術要素を結集し,沿岸域に特化した水中グライダーを開発することが望まれる.