抄録
本研究は,国会会議録を対象に計量テキスト分析を行い,2000年代・2010年代・2020年代における情報モラル議論の動向を明らかにした.その結果,2000年代は「有害環境対策」「モデルカリキュラム」など,リスク回避や指導体制の整備が中心であった.2010年代には「関係団体との連携」「保護者への普及啓発」など,家庭・地域・学校が協働して取り組む社会的課題として情報モラルが扱われるようになった.2020年代には「情報発信が社会に及ぼす影響」「生成AIの利活用」など,デジタル社会の急速な変化を反映した語が中心となり適切な判断,主体的行動を重視する傾向が強まった.