抄録
本研究は、大学における開講科目と SDGs(持続可能な開発目標)との対応関係を対象に、科目レベルでの定量的分析を行い、 高等教育における SDGs 統合の実態を明らかにすることを目的とする。対象とした学部・研究科の開講科目データを用い、各科目と SDGs17 目標との関連を整理・分析した。その結果、多くの科目で SDGs との関連が確認され、特に技術革新や教育に関する目標への対応が多いことが明らかとなった。また、教養科目では単一目標への対応が中心であるのに対し、専門科目や研究科目では複数目標への対応が進むなど、教育段階に応じた特徴が見られた。一方で、同一科目においても担当教員により対応目標が異なるなど、評価基準のばらつきが確認された。以上より、SDGs 統合は一定程度進展しているものの、体系的整理や基準の明確化が課題であることが示された。