抄録
本研究は、群馬県内の環境保全活動および ESD の実践者をつなぐプラットフォーム「上州会議」の第 6 回から第 8 回にいたる実践を対象に、地域 ESD 拠点としての活動の一環として展開されている「つなぐ場」の変容と深化のプロセスを考察するものである。5 類移行後の対面形式の価値を再評価しつつ、会場の物理的な通信・AV 設備制約からリアルタイム同時配信を断念した葛藤プロセスを記述し、その制約を「録画発表併用型(非同期型デジタル連携)」へと割り切ることで運用的安定性を担保した知見を提示する。 さらに、当初は「桑茶プロジェクト」の社会実装を目的に開始された協働が、その進展のなかで、本会議での成果発表および直接対話を伴う重層的な高大産連携へと展開していったプロセスを明らかにする。 これにより、インフラ制約下において環境カウンセラーが果たすべき、多様な主体をしなやかにつなぐ柔軟なコーディネートモデルを提示する。