Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
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チヤイニーズハムスターの耳下腺の微細構造について
鈴木 秀作西中川 駿大塚 閏一
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1981 年 30 巻 3 号 p. 241-249

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抄録

チャイニーズハムスターの耳下腺の腺胞・介在部および線条部について光学顕微鏡ならびに透過電子顕微鏡で観察した。耳下腺の腺胞細胞は, 酸好性顆粒を有し, PAS陽性でABに染まらない漿液細胞であった。電顕的に, 腺胞細胞は明調・暗調細胞さらに細胞小器官の少ない明るい特殊細胞からなり, これらの細胞は電子密度や形状の異なる種々の分泌顆粒を有していた。介在部上皮細胞はPAS陽性で, ABに染まらない明調細胞のみからなり, 微細空胞や微細顆粒, 細胞によっては電子密度の中程度の顆粒を有していた。線条部上皮細胞はPAS陽性で, ABに染まらない明調細胞と少数の暗調細胞からなり, 微細空胞や微細顆粒を有していた。さらに, 雄の線条部においては, 明調細胞の頂部に電子密度の高い多角形顆粒が認められた。筋上皮細胞は腺胞・介在部および線条部のいずれの部位にも認められなかったが, 神ばしば認められた。経終末は腺胞細胞間および腺胞細胞と基底板との間にしばしば認められた。

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© 社団法人日本実験動物学会
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