Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
Print ISSN : 0007-5124
マウス, ラットにおけるPasteurella pneumotropicaの保菌状態
斉藤 学幸嶋 和子佐野 純一中山 一栄中川 雅郎
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1981 年 30 巻 3 号 p. 313-316

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抄録

マウス, ラットにおけるPasteurella pneumotropicaの保菌状態を調べる目的で本菌汚染コロニーから採取した5週齢, 10週齢, 退役後の動物について鼻孔, 鼻道, 咽喉頭, 気管, 肺, 結膜, 腟の菌検索を行った。
その結果, 両動物種ともに年齢を問わず咽喉頭部で最高の検出率を示し, マウスでは保菌動物の85~97.5%, ラットでは100%の個体が陽性であった。この部位における菌数は4週齢マウスで組織1g当り103-5, 4週齢ラットでは107-8であった。鼻道と気管からの本菌検出率は30~90%の間で変動したが, 鼻孔からの17~50%よりは高かった。肺からの検出は希であった。若齢ラットの結膜からは本菌が高率に検出されたが, マウスでは約5%に過ぎなかった。腟では保菌マウスの約30%, ラットの50~100%が陽性であった。

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© 社団法人日本実験動物学会
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