Experimental Animals
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オゾンによる実験動物ウイルスの不活化
佐藤 浩渡辺 洋二宮田 博規
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1990 年 39 巻 2 号 p. 223-229

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抄録
欧米で汎用されている上水殺菌法の一つであるオゾン殺菌法を実験動物由来のセンダイウイルス (HVJ) , マウス脳脊髄炎ウイルス (TMEV) , マウス肝炎ウイルス (MHV) , レオ3型ウイルス (RV) の4種RNAウイルスに対して作用させ, その不活化効果を検討した。その結果, 凍結乾燥状態のウイルス材料には80%以上の高湿度条件が必須であることが解明され, また液体状態のウイルス材料に対してもオゾンは不活化効果が高く, オゾン濃度100ppm以上, 湿度80%以上で高い有効性を示した。TMEVは物理化学的処理に対し比較的抵抗性が高いウイルスであるが, このウイルスの液体材料でもオゾン100ppm, 湿度80%, 温度22-25℃, 1時間処理により104PFU以上の不活化効果を示した。オゾン燻蒸法は浸透性にやや難点を持つものの上記条件を整備することにより, 乾燥及び液体状態の実験動物ウイルス材料に対し高い有効性を示し, 且つ使用上の安全性や残留性においてホルムアルデヒド燻蒸法に優っていると考えられる。これらのメリットを生かした殺菌・消毒法の一つとして動物実験施設の飼育室やクリーンルームあるいは安全キャビネット等に適用できる可能性がある。
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© 社団法人日本実験動物学会
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