Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
Print ISSN : 0007-5124
実験動物由来Bacillus芽胞の熱およびオゾン抵抗性
潘 甜美柳 英侠下田 耕治前島 一淑久原 孝俊浦野 徹石原 智明笠井 憲雪
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1990 年 39 巻 3 号 p. 371-376

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抄録

実験動物由来のBacillus菌78株の芽胞について熱抵抗性を検索した。その結果, 41株の芽胞は70℃320分, 27株が100℃160分以上抵抗したが, 110℃オートクレープ20分処理にはわずか1株が抵抗し, 120℃5分では1株も抵抗できなかった。これら78株中の9株の100℃処置におけるD値 (生菌数を10分の1に減少させるに必要な時間) は5.03~30.06分の間にあった。続いて, この9株についてオゾンガス抵抗性を検索したところ, 湿度によって殺菌効果が著しく異なり, 湿度60%, オゾン濃度200ppmの条件でのD値は200分を越え, とくに4株は1, 000分を越し, 6時間処理においても完全な殺菌は困難であった。しかし湿度90%の場合は, 200ppmのオゾンに6時間暴露させれば実験動物施設における日常的な殺菌は可能と思われた。

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© 社団法人日本実験動物学会
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