Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
Print ISSN : 0007-5124
ラマン分光法を用いた白内障ラットの水晶体における構造的変化の評価
堀切 和哉中島 裕夫松浦 哲朗奈良間 功藤本 安彦尾崎 幸洋
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1992 年 41 巻 2 号 p. 225-230

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抄録

白内障誘発に伴う水晶体内の蛋白質および水の変化を定量的に評価するために亜セレン酸塩投与による白内障ラットを作製し, ラマン分光法を用いて水晶体内の水およびSH残基の相対含量と, 芳香族アミノ酸残基の微環境の変化を定量的に測定した。正常例では, 生後3~8週の間で加齢に伴って水およびSH残基の相対含量が減少した。一方, 白内障例の水晶体では, 正常例と比較して水の相対含量の増加, SH残基の相対含量の一層の減少およびチロシン残基の微環境変化がみられた。

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© 社団法人日本実験動物学会
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