Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
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高齢雄ラットに対するp-Chloroamphetamine (PCA) 投与による誘起射精
斎藤 徹外尾 亮治青木 忍若藤 靖匡高橋 和明
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1993 年 42 巻 1 号 p. 111-113

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抄録

ヒトを始めとする哺乳動物では, 加齢に伴い性行動活性の減少が知られている。発情雌に対して, 高齢雄ラットの交尾行動には通常, 射精を伴わない。一方p-Chloroamphetamine (PCA) は成熟ラットおよびハムスターの射精を誘起させることが報告されている。本研究において, 高齢雄ラット (14~18カ月齢) に対してPCAによる誘起射精が可能であるかを検討した。PCAの用量は0.3125~2.5mg/kgであり, 腹腔内に投与された。その結果, 投与2時間以内に射精の認められた割合は0~100%であり, 成熟雄ラット (3カ月齢) の成績と同様の傾向が認められた。以上の成績より, PCAは高齢ラットにおいても射精を誘発することが明らかになった。

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© 社団法人日本実験動物学会
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