Experimental Animals
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ウサギ胆汁の無拘束採取法
高市 松夫三宅 隆行南保 俊雄
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1993 年 42 巻 1 号 p. 115-117

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抄録

ウサギの胆汁を長時間採取するため, 無拘束胆汁採取法を開発した。ウサギの腹部皮膚を切開し, 肩甲骨近位の皮膚から腹部切開部にガイド針を皮下挿入し, カテーテルをガイド針を通して背部より腹部に通じさせる。カテーテルの総胆管へのカニュレーションを施した後, 背部のカテーテルの挿入部に鋼鉄製コイルの一端を附け, そのコイルに背部のカテーテルを導入して, カテーテルを保護する。以上の処理を施したウサギ (3.7kg) を代謝ケージに飼育することにより, 120時間連続して8.9~10.2ml/hrの一定流速で胆汁を採取できる。拘束下のウサギの胆汁の流速は8時間以後減少した。従って, 著者等が開発した無拘束胆汁採取法は長時間の胆汁採取に良好な方法であると考える。

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© 社団法人日本実験動物学会
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